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___生きてたってイイコトないんだから

 

 

 

 

 

_______死にたい

 

 

 

 

 

息をするようにそう発言する相手に何とも言えない感情が芽生えた

 

 

 

 

今回の「殺し相手」に

_________________

 

 

 


目に付く人を喰いあさって、金をだまし取って、恨まれる

 

軽すぎて、馬鹿すぎて、相手にもこいつにも同情の余地はない

 

依頼が来たから受けただけの自分にしたら

 

「仕事」でしかなく

現在のこの行為もただの「息抜き」

 

いや、相手方へのサービスかも知れない

 

それに一番大事なのは楽しいか、否か

 

 

 

______ねぇ、

 

 

 

 

 

___________もっと

 

 

 

世間一般で言う艶やかな声で誘われる
 

雑音にしか聞こえていないとは思ってもいない事だろう
 

耳に届いた言葉の温度は熱いはずなのに、冷めてしまう心を隠す

 

相手向かった感情は雑音で満たされていて、ソレに気づかない相手にも飽きそうだった

 

「気持ちいい?...もっと聞かせて?」

 

性格の好みを調べ上げて優しさを演じて

 

「いいよ。好きなだけ感じて」

 

激しさを求める相手に刺激を与えて

 

「...だいすき」

 

心にもない言葉を羅列する

 

もう十分に楽しんだのか相手はへたりとベッドに沈んでいた。

 

「大丈夫?ごめんね?」

 

優しい顔をして頬を撫でれば愛しそうな顔を向けられる

 

(きっと、あの子達が今の僕を見たら笑うんだろうな...執事くんなんて『柄じゃないですね』とかカミサマの子だって『気色悪い』だとかいいそうだし...まぁ、素の性格なんて忘れちゃったけど...)

 

性格も、装いも「仕事用」に着替え続けているのだからどれが本物でいつが本当なのかなんて至極どうでもよかった。

 

そんなものとっくに捨て置いてきているのだから。

 

「守ってあげる、誰が来ても絶対に」

今までの相手からは得られなかった言葉を

 

「もっと教えて、君の全部」

 

溶けるような甘さを

 

「...辛かったね、これからはもう、〝大丈夫〟だから」

 

欲しい言葉をすべて注いで

 

甘くて苦い媚薬漬けにして、抜け出せないように絡めていく

 

______________もう一度

 

そう求める相手に口付けをして

 

恋人は口付けで愛情確認を行うらしい
 

確認して与え合うだけの愛情もないのに
 

絡めて、抉って、歯列をなぞり舌を弄ぶ
 

相手は満足そうなのだから関係ないかと片付ける

 

何も感じない、何とも思わない

 

ただの欲の処理でしかなかったし、そもそも欲情しているのかすら怪しい

 

口付けだけで腰砕けになる相手に嘲笑してしまいそうになるのを堪えながら「最期」に向かう

逝く瞬間まであと僅か
 

続きは消えた(˙꒳˙ 三 ˙꒳˙ 三 ˙꒳˙)

​これ以上書くとR-18になりそうだったので!

​あれです、死ねるから、死にたいなら殺してやるよ、依頼も入ってるしちょうどいいみたいなそんな

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